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【読書感想文】人間失格・太宰治 [本/文学芸術]





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【人間失格/太宰治/1948年初版】
恥の多い人生を送ってきました。。これ読むと暗くなりますねえ。
ダンサーインザダークよりはマシかなあ。

内田樹の「最終講義」に、村上春樹は太宰の直系とか書いてありました。
「あ~それわかるわ」っていう読者へ共感させるものが、二人の作品には多いと。

で村上春樹の直近作品の「おおきなかぶ~」には、太宰治は好きですか?という 項があり、
その中で彼は以下のように述べています。
・太宰作品は苦手
・文体やものの見方が肌に馴染まない
・最後まで読み通せない
・テイストが合わない
・むかしは受けつけなかったけど、今はIPODで朗読を聞いてる。
 活字を読まなくていいので、鷹揚に受け入れられる。

たしかに村上氏の言うとおりで、
古典名作は漱石でさえも 文体が古すぎて読むのが苦痛になりますよね。
源氏物語まで行っちゃうと 瀬戸内寂聴あたりの美文で読めますが、
だれか古典名作を読みやすい 文章(現代の口語体)にしてくれないかなあ。

内田氏は、読者へ共感させる力というくくりで、二人を同列に扱ってますが、
村上氏の言うテイストが合わないというのは、こういうことではないかと。

村上氏は彼の作品に共通してるのですが、
すごい下から目線でぼくはモテナイ君です、ということをさらっと嫌みなしで伝えてきます。
だけど太宰ハンの作品はモテモテ主人公で上から目線を感じる。

凝縮すると、
村上氏は「モテナイ君だけど、強く生きる」(モテないといいながらそれなりにモテてるけど)
太宰ハンは「モテモテだけど、人間が弱い」
どちらも劣位表現で読者の共感を得るのだけど、立ち居地が違うのではないかと。

もひとつ、二人はフォーカスしてる部分が違うのでしょう。
太宰ハンは、意識や五感の部分をフォーカスし剥き出しにしてます。
村上氏は、無意識や集合的無意識をフォーカスし探り続けます。

蛇足ですが、心理学の無意識は仏教では末那識。
心理学の集合的無意識は仏教では阿頼耶識。

日本文学を代表する二大メジャーを、お前が語るな!
とお叱りをうけそうですが、そんなふうに感じています。

最後に村上春樹のエッセイを書くときの極意と言うか、
原則&方針は以下の3つだそうです。
・人の悪口は書かない
・言い訳や自慢をなるべく書かない
・時事的な話題は避ける



太宰ハンの入水で未完に終わったグッド・バイの、続きが読みたい今日この頃。
リンダロンシュタット&ネルソンリドルでグッドバイ♪


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コメント 14

rtfk

失格な点が多すぎて戒めだと思って拝読しました(^w^)
このまま神様にお目こぼしをいただければいいのですが(^m^)
by rtfk (2011-10-15 20:35) 

heroherosr

村上さんのエッセイを書くときの原則&方針は、時事的な話題は避けるはともかく、人の悪口は書かないと言い訳や自慢をなるべく書かないは、ブログを書くときに気を付けることに通じますね。
by heroherosr (2011-10-15 21:38) 

don

rtfkさんこんばんは~。
ぼくも、恥の多い人生です。ときどき思い出して悶絶します[__もうやだ~]
きっと神は許してくれるとおもいます[__ぴかぴか]
by don (2011-10-15 22:56) 

don

heroherosrさんこんばんは!
そ~なんですけど、つい言っちゃうんですよね。。
沈黙は金ですね^^
by don (2011-10-15 22:59) 

伊閣蝶

中学生とか高校生の頃、大抵一度は太宰にはまってしまう人が多いのではないかと思います。
私も高校生時代、人間失格に似せた文章を書いてみた大変恥ずかしい経験があります。
檀一雄によれば、妻の貫通事件があった頃、太宰が酒を飲みながら「檀君、男は女じゃねえや」といい「わ、ひでえ、意味をなさねえ」といって笑ったそうですが、この話が大変印象に残っています。
by 伊閣蝶 (2011-10-15 23:19) 

mignon

恥の多い人生ですかあ・・・・・・・
私は「なあんだ他人もそういう人生なのか」と共感できます。
by mignon (2011-10-16 00:33) 

こしひかり

村上さんの「大きなかぶ」、読みかけのまま船便に出して
もうすぐこちらに到着します ^^

このあいだ松たかこさん主演の「ヴィヨンの妻」をみましたが、
たしかにモテモテだけど弱い人間、という感じの夫でしたね~。
わたしも太宰は読み通せなくて。。。 ^^;
村上春樹さんのは、昔はしっくりこなかったけど30代超えてから
すごく共感というか、引き込まれていきましたね~。
by こしひかり (2011-10-16 02:28) 

せいじ

太宰治は暗くなりそうで読んだ事ありません。

リンダ&ネルソンリドルの3部作すごく良かったですね。

by せいじ (2011-10-16 10:59) 

don

伊閣蝶さんこんばんは!
いつも独自の視点でのコメントありがとうございます。
壇れい、じゃなくて壇ふみのお父さんですよね。
むかし火宅の人が流行りましたが、まだ読んでません。

しかし太宰ハン、作家としては、二度と現れない強烈なキャラですよね。
三島由紀夫もすごいキャラだけど。
by don (2011-10-16 22:14) 

don

mignonさんこんばんは!
無理をせず、自然体で生きて、恥の少ない人生を
送ってる人もいるのでしょうね。
生まれ変われるなら、次はそういう人生をおくってみたいなあ^^
by don (2011-10-16 22:17) 

don

こしひかりさんこんばんは!
やっぱり破滅に至るような話は、読み通せないですよね。
なにがしかの味わいはあるのでしょうけど。
水戸黄門ファンのぼくには、太宰ハンはつらすぎます。

村上春樹は小説よりエッセイのほうが好きです。
正直いうとストーリーはあまり面白くない。石田衣良のほうが
よっぽど面白いです。だけどあの文体に吸引力があって、
結局全作品読んじゃいます。まさに村上マジック^^
by don (2011-10-16 22:36) 

don

せいじさんこんばんは!
やっぱりハッピーエンドがいいですよねえ。
リンダ&ネルソン3部作、むかし2枚目まではLP買ったのですが、
3枚目を購入せず、いまだに聞いてません^^
こんど買ってみようかな。。
by don (2011-10-16 22:41) 

seawind335

なかなかこの比較論は、面白いですね!
ああ、美文が書けるようになりたい・・・・(-_-;)
by seawind335 (2011-10-18 00:33) 

don

seawind335さんこんにちは!
ありがとうございます。
仕事のEメールをはじめ、とかく文章を書く機会というのは
多いですよね。
美文じゃなくてもいいので、ユーモアと癒しを具えた
文が書きたいです^^
by don (2011-10-23 16:14) 

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