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原油価格の今後10年~「原油暴落で変わる世界/藤和彦」 [本/Biz経済]






原油暴落で変わる世界

原油暴落で変わる世界

  • 作者: 藤 和彦
  • 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
  • 発売日: 2015/03/26
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


【原油暴落で変わる世界/藤和彦/2015年3月初版】
今後の原油価格はどうなるか?と読んでみた本。

このまえ1699野村原油が指値に10円届かず、
その後20%急騰しました。もうけ損なってとても残念。

一時は1バレル50ドルを切るまで下落した石油。
100ドルとはいわないけど、80ドルぐらいまで上がるのでしょうか?

この本での著者の読みは20~50ドルに収れんすると。
歴史、地政学、最近の業界動向を踏まえての結論です。
もちろん有事は乱高下します。こればっかりは見通せない。
1699原油インデックス、買うのやめとこうかな^^

著者は1984年通産省入省、エネルギー政策に関わる。
2003年から内閣情報調査室参事官、2011年より財団法人に出向。


以下に読書メモを。

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<日本の鉱物性燃料輸入額>
2014年で年間28兆円にのぼる。
エネルギー輸入額が1割下がれば、消費税率1%以上の所得が、
海外から帰ってくる計算になる。




<今後10年間の原油価格予想>
1バレル=20~50ドルの間で推移すると予想する。
サウジアラビアのヌアイミ石油鉱物資源相は、
「原油価格が1ドル=20ドルまで落ちても、OPECは原油生産を減らさない」
と発言して話題になった。シェール革命によって、
「市場で再び価格競争が起きるようになった」との認識ができつつある。

1974~1985年:48~120ドル
1986~2004年:21~48ドル(除く湾岸戦争、ロシア危機)
2005~2014年:50~120ドル(除くリーマンショック直後)

まず20ドルの下限について。
シェールオイル投資の限界費用とされる20ドルに原油価格が近づけば、
米国のシェール企業が生産を取りやめるため、20ドルが下限となる。

次に50ドルの上限について。
原油価格がシェール企業のトータルの生産コストの下限とされる50ドルを上回れば、
競争圧力が高まった原油市場では、生産コストの低い産油国とともに、
シェール企業の生産が活発化し、価格が再び50ドル以下となるという見方。




<原油の埋蔵量>
1972年原油の可採埋蔵量は2兆バレル(うち1兆バレルは生産済み油田)。
その後40年間を経て、原油開発分野の技術革新により、
世界の原油可採埋蔵量は7.7兆バレルに増加した(うち1兆バレルは生産済み油田)。
約4倍に増えた。



<ギリシャショック>

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直近の原油安の一因ともなっている「ギリシャのユーロ離脱」問題。
ギリシャのユーロ離脱の影響は、「リーマンショックの2乗の衝撃度がある」
と指摘する専門家もいる。

デリバティブ市場の環境整備は、エネルギー分野は遅れている。




<サウジアラビアの考え>
石油の価格<市場のシェア<石油に対する需要後退。
原油価格を下げても石油に対する需要を喚起する。

サウジの財政収支尻は、1ドル=90ドル以下になれば赤字に転落する。
サウジ政府の2015年度予算は歳出が約28兆円(8600億リヤル)。
歳入は原油安で7150億リヤル。1450億リヤル(386億ドル)の赤字。
赤字予算を組むのは4年ぶりだが、積み上がった準備金7572億ドルを
取り崩して補う。

サウジの国家歳入の90%以上は石油収入。
石油収入は2014年は2600億ドルあるが、2015年は1300億ドルに半減する。
1ドル=50ドル前後で原油価格が推移すれば、福祉政策に影響が出る。
支配者たちが一般国民を黙らせる財源を失ったら、
不満が一気に爆発する可能性も否定できない。




<ISILイスラム国とは>⇒ここ重要
内実はしっかりした財務基盤を持ち、決算書も作成しており、
近代性と現実主義を基軸に、最新のテクノロジーを駆使して組織運営にあたっている。

ISILは単なるイスラム過激派の集団ではなく、ジハードに「建国」の意味を初めて持ちこみ、
死後ではなくこの地上でカリフ制国家という理想のイスラム国家を樹立することを、
最終目標にしている。

ISILが支配する地域の人々の多くは、シーア派から武力弾圧をうけ追いつめられた、
少数派のスンニ派の住民である。スンニ派の多くは米国とイラクのシーア派に怒り、
周辺諸国に抵抗しなければ、「皆ごろしにあいすべてを奪われる」四面楚歌の状態にある。
窮鼠猫を噛むというのが実態に近い。

ISILが支持を拡げた理由は、他の軍閥と違い、
援助金、物資を人々に公正に分配したことにある。
領土をとり、石油を確保し、経済的に自立し、支配地域には電気を引き、
食糧配給所を設け、幼児に対する予防接種も行っている

イスラム法の秩序のもと、人々はシリアの混乱から守られ、
平穏に暮らし、女性も子供も、キリスト教徒でさえ平等に扱われている。

かつてのイスラム帝国の領土をシーア派の暴君から解放し、
ヨルダンとイスラエルも併合してカリフ制国家を再興しようとする試みは、
欧米の後ろ盾を得たアラブ指導者たちの冷酷な支配に苦しんだ人々にとって、
屈辱から解放されるだけでなく、21世紀におけるスンニ派にとってのユートピアになりつつある。

イスラム国の第一義的な目的は、スンニ派のムスリムにとって、
ユダヤ人にとってのイスラエルになることである。

ISILが国境に近づくにつれてペルシャ湾岸諸国政府が示した恐怖は、
この集団に秘められた力の潜在性を示している。

中東地域の既存秩序が、長期的崩壊過程に入り、世界最大の産油国である、
サウジやクエートなどに波及するのは時間の問題である。




<日本の石油備蓄>
今後懸念される中東発の石油危機は、価格高騰ではなく、
供給途絶という最悪のシナリオかもしれない。

日本には90日分の国家石油備蓄があるので瞬時に「油断」の事態に陥ることはないが、
異次元の混乱を引き起こしかねない。




<エネルギーミックス>
政府は2014年末にエネルギー政策関係閣僚会議を開き、
2030年に向けたエネルギーミックス(電源構成)を決定した。

焦点の原子力発電所の比率は15%。稼働機数は18基(1891万KW)とし、
現在の48基比率26%から大きく減少させる。




<ロシアの原油と天然ガス>
2015年1月サハリン1から原油の搬送が始まった。
日本でのロシア原油のシェアは10%を超え、サウジ、UAEに次ぎ3位となった。
東シベリア地域は未開発であり、今後大規模な油・ガス田が発見される可能性がある。
中東からの原油は21日かかるが、サハリンやナホトカからは3日で足りる。
日本海も比較的安全な海である。

2014年10月ロシアのガスプロム幹部から、日本側にパイプライン構想を打診してきた。
想定しているパイプラインは総延長1350km、建設費は6000億円。
以前は反対派であった電力各社も、福島事故で態度を一変した。

現在日本のロシアからのガス輸入は、
年間のLNG輸入総量の10%程度(116億㎥)を占めるが、
パイプラインが開通すれば、ロシアからの輸入量は200億㎥上積みとなり、
豪州の244億㎥を超えてトップとなる見通しである。
サハリンの天然ガスの現在の可採埋蔵量は日本の消費量の24年分ある。

ガスの液化工程や輸送コストが削減できるため、価格は半減するであろう。



オイルが欲しい♪
光を絶やさないため♪
祈りのために♪

バーズでオイル・イン・マイ・ランプ♪



関連図書:
【金はこれから2倍になる/林則行/15年2月初版】
http://donhenley.blog.so-net.ne.jp/2015-04-18


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コメント 8

獏

こんばんは
ご無沙汰していてスイマセン(汗)
原油の価格や流通、商流、生産量、マージン・・
はたまた各国における税率まで
7人の魔女が操っていると 今でも信じています(^w^)

by 獏 (2015-05-26 22:07) 

DEBDYLAN

油田掘り当てたい!! ^^w

by DEBDYLAN (2015-05-26 22:44) 

hanamura

円安だし、ちっとも石油は安くないです。
クルマ手放そうかナァ~。(涙)
by hanamura (2015-05-27 05:26) 

heroherosr

採掘技術が上がって、今後さらに埋蔵量は増えるんでしょうね。
子供のころはもう今ごろは掘り尽くすのかと思っていました。
by heroherosr (2015-05-27 17:30) 

don

獏さんこんにちは~
OPECの力は弱りましたが、
メジャーはどうなんでしょうね。[__犬]
by don (2015-05-29 12:31) 

don

DEBDYLANさんこんにちは~
温泉でもいいです[__犬]
by don (2015-05-29 12:32) 

don

hanamuraさんこんにちは~
いや~、どんどん円安が進んでますねぇ[__犬]
by don (2015-05-29 12:33) 

don

heroherosrさんこんにちは~
ぼくもそう思ってました。
なんか逃げ水みたいですね[__犬]
by don (2015-05-29 12:34) 

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