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【誰がアパレルを殺すのか】要約まとめ [本/Biz経済]


誰がアパレルを殺すのか

誰がアパレルを殺すのか

  • 作者: 杉原 淳一
  • 出版社/メーカー: 日経BP社
  • 発売日: 2017/05/25
  • メディア: 単行本


【誰がアパレルを殺すのか/杉原淳一、染原睦美/17年5月初版】


誰がアパレルを殺すのか?
「ネット?」「ユニクロ?」
会社のオシャレな女の子の答えです。
だれでも答えを知ってる。

昔よりオシャレになりました。
前よりあきらかに服をたくさん買ってる。

30年前はスーツ6万円。シャツはDCブランドが1万2千円。
いまスーツは2万円、シャツはユニクロで2千円。

家から500mのところにユニクロがあって、週に1回通ってます。
とにかく安い。スーピマコットンTシャツが1000円。セールで800円。
昔だったらTシャツはダイエーで3千円弱、ブランドだったら7千円ぐらいか。

夏の短パンも、むかしなら3~4千円、ブランドなら1万円弱。
ユニクロならチノ短パンが1990円(期間限定で1290円、ワゴン790円)。

とくにワゴンはスゴイ!
シャツ、セーター、カーディガン、チノパン。ぜ~んぶ790円(笑)。
お菓子を買うような感覚で、バンバン服が買える。いい時代です。
マメに通って、ワゴンで790円の掘り出し物を見つけたとき、幸福を感じます。
サイジングと色さえ間違わなければ、品質がいいので十分オシャレにみえる。

音楽業界と同じですよね。
今はネットでたくさん音楽聴いてる。ストリーミングなのでほぼタダ。
むかしは中間業者(レーベル、レンタル、小売りetc.)が、ごっそり中抜きして高かった。
消費量は増えたけど、単価が下がって支払い総額が減った。


本書によると、アパレル衰退の原因は複合要因だと。
業界は利益をむさぼってアグラをかいていた。

そこを、適正な利潤で真摯な商売をする、ユニクロやネットに突かれた。
脱皮するというか、おかしい部分を自分たちで正してたらこうはならなかった。
大丸松坂屋社長インタビュー、「我々はユデガエルだった」
百貨店は売上の3割がアパレルなので、「爆買い」が終わって、悲惨なことになっています。


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アパレル不況を定量的に。
オンワード、ワールド、TSI、三陽商会という、
大手アパレル4社の2015年度合計売上額は、前年比1割ダウンの約8000億円。
純利益は前年比半減。
2016年度は売上はさらに1割減の見込み。
純利益は三陽商会の大幅赤字計上で大幅減となる。
大手4社の店舗閉鎖数は2015~2016年度で1600店以上。

2016年経産省報告書。
国内アパレル市場規模:1991年=約15兆円 ⇒ 2013年=約10兆円
国内供給アパレル商品数 :1991年=約20億点 ⇒ 2013年=約39億点
国内流通アパレルの輸入率:1990年=50% ⇒ 2014年=97%

市場規模が3分の2に落ちてるのに、市場に出回る商品数は倍増している。
これにより在庫処分業者やアウトレットの市場は大きく伸びる。
日本で売られてる服は、97%が輸入品になった。

また大店法が2000年に廃止され、大型ショッピングセンター(SC)が日本各地に広がる。
2005年から2015年にかけてSCが2割増え、テナント数も2割増えた。
アパレルの市場規模は縮小しているのに、自社系列の店舗(テナント)が林立し、
顧客を食い合い1店舗当たり売上は落ちた。



伸びてるファッションビジネスはたくさんあります。
本書にそれこそ「山」のように紹介されている。

メルカリは2016年7月に米国iphone向けアプリダウンロードランキングで、
全米3位に食い込んだ。米国でのダウンロード数は2000万を超えた。

靴のオンラインSPA(製造小売り一貫、ユニクロみたいなもの)の「GREATS」、
2013年創業。価格は他社の同等品質商品の半分以下。セールはしない。
バベンジンCEOいわく、「ファッションの民主化」が起こっている。
「高級ブランドの定義が崩れ始めている。販売価格の大部分が、過剰な流通コスト、
ブランド料で構成されていることに消費者は気づいた。よりフェアなビジネスが求められる」

オシャレ好きな人、以下のブランドやビジネスモデルのうち、どれくらいご存知でしょうか?
エムエムラフルール、ゾゾユーズド、エアークローゼット、レントザランウェイ、ヌッテ、
クリーマ、桃太郎ジーンズ、メチャカリ、ミナペルホネン、アンドカラーズ。

どれもフレッシュなビジネスモデルなのですが、
個人的にはミナペルホネン、アンドカラーズにすごく共感しました。

とくにアンドカラーズ。染め直しです。調べると5千円で染め直してくれる。
25年以上着てるJプレスのPコート。毛玉や色落ちが目立ってきました。
そろそろ買い替えか。しかし高いしなあ。このPコートは愛着もあるし・・
毛玉は300円でクリーニング屋さんが取ってくれる。でも色落ちはどうしようもない。
とそこへ安価で染め直し。これはいい!服を大事に着る人へ朗報です。
今年の冬はピカピカに染め直すねん(嬉)。


以下に、日本と世界の新興アパレル企業のビジネスモデルを2つ。


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EVERLANE(エバーレーン)はすごい


全米2店舗(NYとシスコ)で30億円以上の売上。
世界で注目を集める新興アパレル企業エバーレーン。オンラインSPA。
店舗はショールームで、ネットで見たものを客が確認に訪れる。1日平均40組来店。
店員はたった2人。扱う服はモノトーンが中心。
シャツが60~90ドル。ワンピースが80~140ドルほど。
店舗にレジはなくタブレットで注文すると、倉庫から自宅に届く。

商品は小規模ロット、在庫は極力持たない。マーケティングはSNS。
シーズン制はとらずコンスタントに商品を販売するので、セールをしない。

出店を抑え、広告をやめて浮いた資金は、商品の素材やデザインに投下する。
2010年創業のワービーパーカーのモデルをまね2010年に創業。

CEOのプレイスマン氏は、洋服が原価の8倍の値段で売られているのに驚愕。
ネットを使えば安く提供できると考え創業した。

エバーレーンは生地、縫製、流通などの原価、利益をサイト上で明示して販売する。
製造工場の詳細(工場設備、製造工程、人々の労働条件)も商品ページから閲覧できる。
ちなみにカットソー68ドルの原価は28ドルで利益は40ドル。
伝統的なブランドだと140ドルで売られる。

透明性はコスト構造を見せるだけではない。
値引き理由も書く。カシミヤの素材価格が16%下落したので、価格をこれだけ下げると。

利益の使い道も明示する。
例えばベトナム工場の支援。ベトナムはバイクでヘルメットをかぶらない人が多い。
工場の労働者8000人にヘルメットを寄付。

いまの時代、大切なのはどこで作られたか、どのようにつくられたか。
ブランドの名前よりも質、職人技、信頼性。




躍進するトウキョウベース(ステュディオス、ユナイテッドトウキョウ)


弱冠33歳の起業家、谷CEOは創業から10年で東証一部上場を果たした(2017年2月)。
谷氏は静岡の老舗百貨店「松菱」の創業家一族。高校生の2001年に松菱は経営破たんした。
中央大学を卒業後、デイトナ・インターナショナルに入社。
入社半年で原宿の不採算店の再建を任されそれを達成。

好調に売り上げを伸ばし、当時展開していた3店舗を買い取りたいとデイトナの代表に申し出た。
3店舗の代金として提示された1億5千万円を融資などで工面し、独立にこぎつけた。

トウキョウベースはセレクトショップ「ステュディオス」、
SPA(製造小売り)ブランド「ユナイテッドトウキョウ」を手掛ける。

2017年2月期の売上は94億円、営業利益は13億円。
営業利益率14%は、アパレル業界内でトップクラス。

谷氏のビジネスモデルは以下。
計数管理を徹底しながら、原価率の高い良質な商品を適正規模で生産し、
それを売る販売員が、意欲的に仕事に取り組めるよう待遇向上に努める。

多くのアパレルが、甘い計数管理のまま原価率の低い商品を大量生産し、
販売員を使い捨てすることを前提に、低い処遇に留めている。
谷氏はアパレル企業の悪習を否定し、トウキョウベースの成長につなげた。

ユナイテッドトウキョウの原価率は50%。
一般的なアパレル企業のそれは20%。コスパのいいユニクロでさえ40%程度。
ユナイテッドトウキョウの原価率は圧倒的に高い。

すべての商品が日本国内産。
商品タグには「MAID IN AKITA」というふうに、その商品が生産された都道府県名が記入される。

商品が中国で生産されるなら半年前に発注する必要があるが、国内ならば2~3カ月前で済む。
発注時期をギリギリまでひっぱることで、シーズン直前に流行したスタイルや色にも、
柔軟に対応できる。

SPAの利益率が高いのはわかるが、
セレクトショップの「ステュディオス」はなぜ利益率が高いのか?
ステュディオスが取り扱うのはすべて日本産だけだ。他のセレクトショップは欧米ブランド。
他社と差別化を図っている。

商品仕入れの手法も好調の理由。
定価販売の比率が仕入れた商品の6割を切ったブランドとは、次のシーズンの取引をやめる。
定価販売比率が6~8割は現状維持。8割を超える場合は仕入れを増やす。
そのため取り扱いブランドは、年間で1割程度が入れ替わる。

固定費である家賃は、売上の5%以下を理想とし、全体平均で10%。
商業施設ビル内でも15%以下に抑えるよう徹底している。
ゾゾタウンとの連携も奏功し、ネット通販比率3割強というのも、業界内で際立って高い。

2016年9月に導入した、スーパースターセールス制度。
カリスマ店員は年収1千万円が稼げる。初年度は年収7百万円の販売員が2~3名とのこと。
平均年齢29.2歳の同社の平均年収は513万8千円(17年2月期)。業界平均を上回る。
「販売員はお客さんが服を買う理由の1つになれないと意味がない。
そうでなければネット通販に簡単に取ってかわられる」





映像の時代になって♪
ラジオはすたれた♪
もう戻れないし 時代は変わったんだ♪
映像がラジオを殺した♪


バグルスで、ラジオスターの悲劇♪
81年8月、アメリカでMTVが開局。初日の1曲目がこの曲。

当初、白人アーティストのビデオ以外は、ほぼ流されませんでした。
開局から1年半で750本のビデオが流され、黒人作品は3%未満。
MTVの顧客が、比較的裕福な白人家庭の青少年たちであったことが最大の要因。
有料チャンネルの視聴料を実際に払うのは、両親か同居する祖父母。
彼らは自分の子や孫が黒人アーティストに夢中になることを敬遠します。

誰がMTVを変えたのか?
マイケルのスリラーです。MTVは黒人のマイケルのビデオ放送を拒否。
これに対して所属レコード会社CBSが猛抗議。MTVからの自社管理楽曲の完全撤退を表明。
他のレコード会社の追従を恐れたMTVが、ビリージーンを解禁します。
ここから、マイケルやプリンスなど黒人アーティストの快進撃がはじまった。




ラジオ・スターの悲劇+9

ラジオ・スターの悲劇+9

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
  • 発売日: 2017/05/17
  • メディア: CD




もうひとつおまけに。
永江一石氏がブログに書いてた話。
海外品をセレクトして、楽天で商売とかしてるとシャッター商店街になるという。

「海外どこでも送料無料、世界共通価格」の流れが、世界的大規模に押し寄せてきてる。
古いブランドは、日本代理店とかあってしがらみとかでできないけど、新興メーカーは容赦ない。
世界向けの送料とか関税が、すでに本国向け販売価格にビルドインされてる。
たとえばイギリス国内の販売価格と、日本で受け取る価格が同じ。

メルカリがヤフオクより使い勝手いいのは、ほとんどが送料込みだから。
翻訳技術も進化して、今や海外サイトもストレスなしで買い物できる時代。

このまえグローバーオールのコートを、英国サイトで買ったとき少し感じました。
イギリス国内向けは5万円、日本で個人輸入して6万円、楽天業者が販売して9万円。
個人輸入でイギリスから5日間で納品。価格差も2割程度と良心的なので応援したくなる。


(関連記事)
ユニクロ 対 ZARA ~ なぜユニクロは欧米で広がりにくいのか
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グローバーオールのダッフル、モンティ・ユニオンジャックを海外通販で買ったよ♪
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