So-net無料ブログ作成

【脳はなにげに不公平/池谷裕二】要約まとめ [本/健康心理]


脳はなにげに不公平 パテカトルの万脳薬

脳はなにげに不公平 パテカトルの万脳薬

  • 作者: 池谷裕二
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2016/03/18
  • メディア: 単行本


【脳はなにげに不公平 パテカトルの万能薬/池谷裕二/16年3月初版】


久しぶりの池谷本。
週刊朝日の連載エッセイをまとめたものです。
1エッセイが約3pほどで、62回分が一冊の本になっている。
じつは17年5月の新刊本を読んだつもりが、1年前の本でした(アホや)。

ボツにしようか迷いましたが、読書メモ多いので許してください。
今週は「i」、「夜行」という17年本屋大賞を2冊読んでボツ本にしたので、記事が枯渇しました。
いまは2位の「みかづき」読んでます。今年は不作かなぁ・・なんせ大賞が盗作やし・・


池谷氏は仕事柄、最新の科学論文を1日100報ほどチェックしています。
欧米のほうが科学は進んでいて、日本が夜の間に最新論文が発表される。
それを翌朝、毎日チェックする。

すると思わず人に伝えたくなるものがあって、
気にいった最新論文を、週刊誌に紹介していると。

人に伝えるのは「快感」だそうです。
最新の研究では、それぞれ脳の活動部位が違う。
・感動⇒前頭葉
・高評価⇒側頭葉と頭頂葉の境界が活性化
・人に伝えたくなったとき⇒上の2つに加えて報酬回路も活性化する。つまり快感。

快感回路が作動したとき、「私はこんな秘話を手に入れたぞ」と、他人と情報を共有したくなる。
「人に伝えたい」という感情は、じつは相手への思いやりではなく、
それを通じて自分が快楽を得るための自己満足に過ぎない。

ああ、ぼくの読書メモはこれだったのか(笑)。

今回はちょっと多いですが、10個の読書メモを。


▼広告▼





上流階級ほどモラルが低い


カリフォルニア大学のビフ博士の研究。
クルマは社会的ステータスを反映している。
クルマを高級車から大衆車まで5つに分類し、
階級別に交通規則をどれほど守ってるかモニターした。

横断歩道で手を上げている歩行者を待たずに通過する確率は平均35%。
ところが高級車は47%の確率で歩行者を無視した。
交差点で割り込む確率は平均12%。高級車は30%と2.5倍も多かった。

キャンディを使った実験や、面接を行う実験でも、
上流階級は平気でウソをつく、子ども相手にも容赦がない。という結果となった。
だからこそ、金持ちになったのか。




自分の評価はなぜ高くなる


どうしてヒトは自分を現実より高く評価してしまうのか?
ベルリン自由大学のコルン博士の論文より。

人はポジティブな評価を受けると、腹側線条体が活動する。この脳部位は報酬系で快感を生む。
嬉しくて学習が進む。イヌがエサを欲しくて「お手」を覚えるのも同じ現象。
脳が進化の過程で培った根本的な動作原理。

褒められると心地よいので印象に残る。
結果として自分のイメージは良い方向にバイアスがかかる。
この意味で自己肯定のイメージは、他人がこしらえたものともいえる。




好調な人の運は伝染する


カリフォルニア大学のボック博士の研究。
30試合以上連続安打を記録中の「ノッた」選手がいるチームは、
仲間の平均安打率も上昇することを統計的に示した。
「ヒトには自然と他人の動きを真似るクセがあるからだろう」と説明している。




人は奇数を思い浮かべやすい


1から10までの数字を1つ頭に思い浮かべてください。
集計すると意外なことがわかった。思い浮かべる数字は偶数より奇数が多い。
確率的には偶数も奇数も50%になるはずだが、偶数を思い浮かべる人は20%しかいない。

カリフォルニア大学のブライアン博士の研究。
「先ほど思い浮かべた数字が偶数だったら、500円差し上げます」
申告された偶数は50%になった。本当は奇数を思い浮かべたのにウソをつく人が30%もいた。

虚偽の申告を抑えるにはどうすればよいか?
A「ウソをつかないで」
B「ウソつきにならないで」

グループBは、偶数の申告率が20%まで下がった。つまりウソをつく人がゼロになった。
グループAは50%のままだった。
人として、人格まで言及すると効果的。犯罪心理学。
「裏切らないで」⇒「裏切り者にならないで」
「いつも笑って」⇒「にこやかな人になって」
と語りかけるべき。




ゲームは脳に良かった


欧州神経科学会でのジュネーブ大学バヴェリエ博士の特別講演より。
彼女はテレビゲームの脳研究で有名。

こんにち、先進国では学校に通う子供たちの9割が日常的にテレビゲームで遊んでいる。
子どもだけでなく、家計主の7割(平均年齢33歳)が、ゲームに興じている。

ゲームをする人としない人、多くの能力を比較すると、
意外に思うが、ゲーマーのほうが様々な成績が良い。

とくにアクションゲームのする人は、動体視力や視覚判断力が高い。
この効果は訓練後1年以上も持続する。
「ゲームをすると視力が落ちる」実は逆だった。

むかし「暗い部屋で本を読むと近視になる」とされていたが、今では否定されている。
目の疲労と視力は無関係。視力にもっとも影響を与える因子は遺伝。

成績上昇が確認されているのは、
複数のタスクを同時並行する能力、空間処理能力、数学など。

特筆すべきは学習の速さ。
ゲーマーは単に良い成績をとるだけでなく、理解や習得のスピードが速く、決断が迅速。

注意の制御力にもよい。
非ゲーマーは脳のあちこちが活動してしまうのに対し、
ゲーマーは頭頂部などの特定の部位がよく活動し、周囲のノイズに惑わされない。


▼広告▼





外国語の習得はほとんど遺伝


2009年に報告されたアムステルダム自由大学のヴィンカウゼン博士らの調査。
外国語の習得は環境よりも遺伝的要因が強く、遺伝の寄与が71%。
2010年にはメキシコ大学の研究で、遺伝的寄与を67%とはじきだしている。

また外国語の学習能力は母語の獲得能力とは無関係であると。
つまり赤ちゃんのころから早く話し始めても、将来外国語が得意になるとは限らない。

英語の成績は、努力で変更できない「遺伝子の優劣」を数値化しているにすぎない。
世間に出回っている英語の学習本は、優れた遺伝子を持った人が著しただけ。




ハゲも遺伝する


ハゲは遺伝すること自体はよく知られている。
祖父から孫へと隔世遺伝するという説さえ広がっている。

隔世遺伝するということは、X染色体に原因がある。
男性は性染色体YとXを1つずつ持っている。

男性の場合、X染色体は必ず母親から受け継ぐ。
つまりそのX染色体は50%の確率で母系の祖父由来となる。
つまりX染色体に由来した劣性遺伝は、あたかも隔世遺伝するように見える。

2005年ボン大学の研究で、ハゲの原因遺伝子が同定された。
それは男性ホルモンの受容体遺伝子で、予想通りX染色体に存在していた。

ただし話はそこまで単純ではない。
2008年には2つの研究グループが、常染色体上にある原因遺伝子を報告している。
隔世遺伝だけでなく、直接の親からの影響もある。

もう一つ重要なポイント。
かつてアジア圏ではハゲの割合は少ないと言われていた。
ところが近年、欧米風の生活スタイルを取り入れるようになると、
ハゲ率は欧米並みに増えてきた。つまり遺伝子だけでなく食生活などの環境も影響する。




睡眠とは何なのか


昆虫から哺乳類まで、すべての動物にみられる普遍的な生理現象。
睡眠が何のためにあるか、厳密には解明されていない。

睡眠の長さは種によってずいぶん異なる。
短い種では1日3時間ほど。長い種では20時間も寝る。
一般に草食獣、雑食獣、肉食獣の順に睡眠時間が長くなる。

冬眠も睡眠の1つの型。
冬眠中は体温がマイナス3度まで下がることがある。
身体や脳の活動を大きく減らし、エネルギーを節約する。
その状態から目覚めるまでには1時間以上かかるのがふつう。

クマは冬眠すると言われることがあるが、
クマの「冬季睡眠」は生物学的には冬眠ではない。体温の低下幅は5度程度だし、
冬眠に比べればかなり速く目覚めることができる。

植物のタネもある種の睡眠。
冬を越して春になったら芽生えるタネは、適切な季節が来るまで休息してるわけで、
「睡眠」と解釈してよい。

ちなみに蓮のタネは1千年以上経っても健康に育つことができる。
ツンドラ地域のルビナスには1万年以上も持つタネがある。

睡眠は敵の危険に無防備にさらされる不利な時間ではなく、
敵に見つからないように静止し、かつエサをとることが難しい時間をやり過ごすために、
最適化された合理的な行為である。




男女の脳梁は同じ太さだった


かつて左右の半休をつなぐ脳梁は、女性の方が発達していると報告されたことがあった。
これを根拠に「女はおしゃべりなのだ」といわれたこともある。

しかし当時は検体数も少なく低精度だった。
その後慎重に再調査された結果、脳梁の太さに男女差がないことが証明された。
「おしゃべり度」に男女差も認められなかった。




サルも利他的


エモリ―大学のワール博士のオマキザルを使った研究。
①自分だけがエサをもらえる。
②自分も相手もエサがもらえる。
この2つの選択肢を提示する。オマキザルは6割の確率で②を選ぶ。

自分と相手が交互に選択する、という条件で同じ実験をした。
②を選ぶ確率は7割まで上昇した。

「情けは人の為ならず」
「相手に尽くせば自分に返ってくる」
という互恵性をサルも理解している。





貴女のバナナをわたしに♪
わたしのバナナを貴女に♪
愛は猿まねなのさ♪

マイケル・フランクスでモンキーシー・モンキードゥー♪
asはデビッドサンボーン、keyはジョーサンプル、gはラリーカールトン。
この人も高校の時にアルバムを集めました。サウンドが誰ともちがって、なんか落ち着いたので。
ラヴィーズ モンキーシー モンキードゥ♪ サルみると、この歌が頭を回ります。



今日ヤフートップ記事だった忖度饅頭。注文殺到だそうで。





(関連記事)
【世界一簡単な髪が増える方法/辻敦哉/16年10月初版】
http://donhenley.blog.so-net.ne.jp/2016-12-24

【言ってはいけない残酷すぎる真実】要約まとめ~2017新書大賞
http://donhenley.blog.so-net.ne.jp/2016-08-27

【なぜ妻は、夫のやることなすこと気に食わないのか/石蔵文信/14年9月初版】
http://donhenley.blog.so-net.ne.jp/2014-11-11

【すべての疲労は脳が原因/梶本修身/16年4月初版】
http://donhenley.blog.so-net.ne.jp/2016-09-10


▼広告▼




nice!(12)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 12

コメント 2

みかん

donさん、こんばんは^^

こうした、連載エッセイをまとめた本、
お得感があって好きです~(笑)。 

英語の成績は遺伝とは、オドロキですね(*_*;
どうりで、なかなか伸びないワケだ・・・
[__ふらふら]

以前ご紹介頂いた疲れを科学的にとる本ですが、
川崎市の図書館の予約が、なんと38人待ち[__失恋]!

で、早く読んで色々と疲れを軽減してみようと思い、
昨日Amazonで中古ぽちっとしてしまいました(笑)。
目指せ、健康ヲタク[__猫]
by みかん (2017-07-27 17:33) 

don

みかんさん、こんにちは~
遺伝といっても、祖父や祖母からのものもあります。
両親を超えるような場合もよくあることですし。
美男美女が結婚しても、子どもが美人になるとは限らないし、
遺伝っていろいろと不思議です。

おお、38人待ちですか。すごいですね・・
あれは2も出てまして、2が実践編です。
ちなみに気になってうちの市の図書館を見てみると、
1も2も予約はゼロで、すぐに借りれます。

やっぱ東京は意識高い人が多いんでしょうね^^;
読書ブログするには、ローカルな方が本を借りやすい。
[__犬]
by don (2017-07-28 12:33) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました