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【人質の経済学】要約まとめ~誘拐はビジネス [本/Biz経済]


人質の経済学

人質の経済学

  • 作者: ロレッタ ナポリオーニ
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2016/12/28
  • メディア: 単行本


【人質の経済学/ロレッタ・ナポリオーニ/16年12月初版】


読むべき本。
人質はカネを払ったら返ってくる。
それが誘拐犯にとってはビジネスだから。2013年以降のイスラム国(IS)は除く。
ISは人頭税も取ってる金持ち組織で、欲しいのはカネじゃない。

誘拐はなくならない。
世界には失敗国家や紛争地帯がある。
ソマリアみたいに、誘拐がGDPの多くを稼いでるところもある。
衣食足りて礼節を知る。食うに困ってる人に泥棒をやめろといっても聞く耳はない。
誘拐されたら、人質を返してほしい家族や組織は、カネを準備して交渉すべし。

各国政府は建前上、「テロリストと交渉しない、カネを渡さない」といってる。
だけど「家族さんがカネを払うならどうぞ」という姿勢。

大きな会社の重役とかなら数億円が相場だが、
ジャーナリスト、人道支援組織職員とかなら数千万円。
ゴールデンタイムといわれる、数日間で交渉がまとまると数百万円で済む。
時間がたつとより大きな組織が横取りして、身代金が跳ね上がる。

最悪なのは政府の役人の縄張り争いに巻き込まれ、ゴールデンタイムを逃し、
しびれを切らした誘拐犯が人質を処分してしまうこと。
人質は誘拐犯にとって投資対象であるが、コストでもある。

この本から学べるのは、リスク管理をどうすべきかという。
保険をかけるとか、有能な交渉人を確保しておくとか。
政府もどう動くべきなのか。

家族にとって大事なのはカネではない。人質の命。それだけです。


以下に要約読書メモを。


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EUへの大量の難民はどうなるのか?


EUの扶養家族になる。人口構成を変えても、労働力にはならない。
第二次大戦以来の年間200万人の大量の難民。EUは内部崩壊してる。
かつてイタリアはリビア(カダフィ)にカネを払って、難民の足止めを頼んだ。
同じことがいま、玄関口トルコで行われている。

難民はトルコの難民キャンプで、長い時を過ごすことになる。
そこでは次世代の犯罪者、次世代のジハーディストが育つに違いない。
そしてイスラム国への戦闘員の供給源となるだろう。




危険地帯に行く人がまずやるべきこと


自分で優秀な交渉人を見つけておいて、その連絡先を家族に教えておく。
自分が誘拐されたら、その交渉人と連絡を取るように。
ゴールデンタイムの誘拐後48時間以内なら、数百万円で解放される場合もある。
とはいえ近年、身代金は高騰している。




どうやって家族は身代金を捻出するか


まずは保険。1億円弱の保険をかけていても、それをオーバーする場合はどうするか。
募金活動。家族がフェイスブックで呼びかけたり、富裕層に寄付を頼んだり。


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イスラム国の方針転換


2013年ごろからイスラム国は方針転換。
一部の人質は生かしておくより、殺す方が価値があると判断するようになる。
グループを2つに分けた。処刑グループと身代金交換&捕虜交換グループ。
処刑グループの目的は「外国を黙らせる」。斬首により外国メディアを一掃した。




後藤健二さんの身代金


2014年秋に誘拐された後藤健二さん。当初は身代金グループにいた。
後藤さんの妻によると、14年12月に1700万ユーロ(20億円)の、
身代金要求メールが届く。

しかし2015年1月の安倍総理の中東訪問により、
(反イスラム国に2億ドルの非軍事支援)、政治利用されることになる。
日本が到底飲めない、72時間以内に2億ドルの身代金要求に変わった。




イスラム国の拷問はホテルカリフォルニア


2013年12月から、イスラム国が拘束する外国人人質は、
シリアとトルコの国境に近い山中の隠れ家に移された。

心理的な拷問の1つとして、看守がやってくるときに人質たちは、
イーグルスのホテルカリフォルニアの替え歌を歌うことを強制される。

ようこそ オサマのホテルへ♪
なんて素敵なところ
なんて素敵なところ
ようこそ オサマのホテルへ
だがあなたは出ていくことはできない
もし出ていこうとすれば
あなたは死ぬ

なお看守のことはビートルズと呼ばれている。


いろんなカバーがありますが、黒っぽいバージョンで。
アルビーシュアのホテルカリフォルニア♪ この歌で27年前かぁ・・



(関連記事)
【イスラム国を創設したのはオバマとヒラリーだった】~「ユーロ恐慌」より
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なぜフランスはテロに狙われるのか?
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【チョムスキーが語る戦争のからくり/ノーム・チョムスキー、アンドレ・ヴェルチェク/15年6月初版】
http://donhenley.blog.so-net.ne.jp/2015-08-15


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