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【サザンオールスターズ1978-1985/スージー鈴木】要約まとめ [音楽]


サザンオールスターズ 1978-1985 (新潮新書)

サザンオールスターズ 1978-1985 (新潮新書)

  • 作者: スージー 鈴木
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2017/07/13
  • メディア: 新書


【サザンオールスターズ1978-1985/スージー鈴木/17年7月初版】


サザンお好きですか?
東京五輪開会式で歌ってほしい人、2位がサザンでした。
1位は、「芸能人にパフォーマンスしてほしくない」

40年も一線で生き残ってますからねえ。大学生の息子でも知ってますもん。
このまえカラオケでサザン歌ったら、「おとうがサザン歌うとは思わんかった」と。
桑田さんも還暦。むかしでいう三波春夫みたいな存在かもしれませんが。


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みなさんがカラオケで歌うサザンの歌はなんでしょう?
ぼくはマイクハナサーズの「いとしの海岸物語」、初期メドレーです。

若いころの持ちネタで、3回ぐらいヒネリます。
股まで開くジルバ、カラオケはクラリオン、エリーでレイチャールズのモノマネ。

あとはやっぱ真夏の果実、希望のわだち、いつか何処かで、あたりかなぁ。

本書は1978-1985までのサザン。
KUWATA BANDで休止するまでのデビュー&黄金期。
トリビア満載でおもしろいです。

知らなかったですが、桑田のボーカルスタイル、
一般的には、リトルフィートのローウェルジョージの影響が指摘されてるそうです。
桑田がこよなく愛したバンドがリトルフィートで、影響はあからさまだそうで。
ちなみにサザンのデビュー作には「いとしのフィート」という曲があり、
当時のサザンとリトルフィートは、人数、楽器とも同じ編成。

あと尊敬してたのは宇崎竜童。
デビュー後に宇崎を訪問し、事務所に入れてくれとお願いしたことがあると。
「Hey Ryudo」は宇崎のことを歌ったもの。

ミッキー吉野は、桑田から柳ジョージを紹介してほしいと頼まれたそう。

「吉田拓郎の唄」があるぐらいだから、吉田拓郎にも影響受けてる。
「吉田拓郎を聴いて、音楽で金を稼ぐって、すげぇいいなと思ったんです」

キャロルの歌は、「鼻についちゃったんだよね」とあからさまに否定。
とはいえ「日本語をロックに乗せるパイオニア」の歴史にはつながってます。

本書によると以下。
萩原健一(ザ・テンプターズ)⇒矢沢永吉、ジョニー大倉⇒桑田⇒佐野元春⇒岡村靖幸。
はっぴいえんど・大瀧詠一や、ジャックス・早川義夫は、セールス面から上の流れから、
一段劣ると。


興味深かったのが、83年ごろNYで「綺麗」をボブクリアマウンテンに聴かせたという話。
NYで聴いた「綺麗」の音は「けっこうみじめな音」をしていて、ショックを受けたという。
そのうえ、なぜ音が貧弱なのかその理由について、ボブクリアマウンテンから、
「やっぱりセンス」「血ですな」といわれ、さらに落ち込んだという。

ふーむ・・

80年代前半の、ブライアンアダムスやホールアンドオーツ、ブルーススプリングスティーン、
なんかの音作ってた人です。名エンジニア。

当時は洋楽ブームでした。
やっぱあきらかにミキシングが劣ってました。邦楽は。
テレビで音楽番組見ても、俊ちゃん、マッチ、シブがき隊が日本では売れてる。
むこうはホール&オーツとか。音楽シーンを比べると情けなくなって。

当時、サウンドで対抗できたのは山下達郎と佐野元春ぐらいじゃないですか?
ああ、あと大瀧詠一とYMOか。

サザンも柳ジョージも尾崎豊も、LPの音はペラペラでした。
さだまさしに代表されるフォーク勢は、詩は素晴らしいけどサウンドは語るべくもなく。
なんでブライアンアダムスと音がこんなに違うんだろう、と不思議でした。
やっぱエンジニアかなあと。

以下にその他の読書メモを。


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サザンがはじめてザ・ベストテンに出た日


1978年8月31日、サザンは「今週のスポットライト」で、新宿ロフトから生出演。
「勝手にシンドバット」を弾けるように演奏。一夜にして歴史が変わった。

黒柳徹子「そこは、どういう場所なんですか。歌声喫茶みたいなところですか」
桑田「古いですね、黒柳さん」
黒柳「どんな人がいらっしゃるんですか」
桑田「酒を飲む人・・」ライブハウスがどっと沸く。
黒柳「急上昇で有名におなりですが、あなたたちはアーティストになりたいんですか」
桑田「いえ、目立ちたがり屋の芸人で~す」
最後のフレーズは事前に台本に書かれていたフレーズらしい。

この発言の影響か、その後しばらくサザンはコミックバンドとして扱われる。

サザンのデビューシングル「勝手にシンドバッド」は、10月12日に4位に輝く。
その日のベストテンは以下。

1位:世良公則&ツイスト 銃爪(ひきがね)
2位:堀内孝雄 君の瞳は1万ボルト
3位:山口百恵 絶体絶命
4位:サザンオールスターズ 勝手にシンドバッド
5位:西城秀樹 ブルースカイブルー
6位:野口五郎 グッド・ラック
7位:沢田研二 LOVE(抱きしめたい)
8位:ピンクレディ 透明人間
9位:アリス ジョニーの子守唄
10位:郷ひろみ ハリウッド・スキャンダル

なんていうか、こんな時代からいるんですね。サザン^^




いとしのエリーとは誰なのか?


通せつでは4歳上の姉、えり子さんのことを指す。
ビートルズが好きで、インド哲学にハマって、部屋でお香をたいて、外国人の友達も多かった。

もう1つの説として、原由子のことを指すという証拠もある。
桑田の本「ブルー・ノート・スケール」と原由子「娘心にブルースを」に詳しい。

・デビュー前、桑田は原由子にプロポーズし、原はそれを受ける。
・しかし桑田は偶然に再会した、小中学校の同級生Bさんと恋に落ちる。
・Bさんは桑田に結婚を強く迫っていて、桑田は戸惑っていた。
・79年1月下旬の夜、「好きな人ができた」と桑田は原に告げ、一瞬2人は別れる。
・しかし翌日、まぶたをはらした桑田が、原に結婚しようと再プロポーズ。
・2月のある晩、曲ができたといって、桑田が原に電話越しで「いとしのエリー」を聴かせる。
・3年後の82年、桑田と原は結婚する。

桑田はえり子さんについて、異母姉だったことを告白している。
いくつかのインタビューによると、えり子さんの影響はとても大きかった。
シュラバ・ラ・バンバ(92年)では、「大好きなえり子」と歌っている。
岩本えり子、旧姓桑田えり子、08年没、享年56歳。




1979年の明星の表紙


1979年はサザンの第一期黄金期。
いとしのエリーがオリコン2位、ザベストテン1位。
いとしのエリーで、コミックバンドイメージが払しょくされた。

サザンは時代の寵児となった。
芸能雑誌の代表格「月刊明星」79年の12冊の表紙のうち、サザンが3回も登場している。
4月号はサザン+榊原郁恵、9月号はサザン+大場久美子、12月号は何とサザン+山口百恵!

この年サザンは初めて紅白に出演する。
ツイスト「燃えろいい女」と、さだまさし「関白宣言」の間に、サザン「いとしのエリー」
サザンと組み合わされた紅組の歌手は大橋純子。




はっぴいえんど中心史観


音楽ジャーナリズムにおいて、はっぴいえんど「風街ろまん」は奉られすぎ。
逆にサザンとキャロルは低く見積もられ過ぎ。

レコードコレクターズ2010年の特集、日本のロック(フォーク)アルバムベスト100。
1位:はっぴいえんど「風街ろまん」
2位:ジャックス「ジャックスの世界」
3位:シュガーベイブ「SONGS」
4位:細野晴臣「泰安洋行」
5位:サディスティックミカバンド「黒船」

48位:サザン「熱い胸さわぎ」

上記のうち3位は大瀧詠一プロデュース、4位も細野なので、上位5位まで3つはっぴいえんど人脈。
なぜこんな極端な結果になるのか?1つには「日本語ロックの始祖」というレッテル効果。
すべてをはっぴいえんど起点で考える、「はっぴいえんど中心史観」の音楽ライターが多すぎる。
日本語とロックの融合にチャレンジしたのは、テンプターズやフォーク・クルセイダーズもいる。
そして、その日本語ロックを完成させたのは、いうまでもなくサザンオールスターズ。

でははっぴいえんどの功績は何か?
主に大瀧によるロック的な日本語発音の推進や、革新的なコード進行の実践。
松本の文学的な言葉遣い、細野の高度なベース演奏、徹底されたアートワークなど、
いくつもの要素が組み合わされた「数え満貫」。

はっぴいえんどといえば、どことなく知的で、陰鬱で、短命だった。
サザンはすべてその逆。だから前者の方が格上で、サザンが格下。
そんなねじれが音楽ジャーナリズムにはいまだに存在する。





きみのお父さんは 素晴らしい男だった♪
お父さんは亡くなり お母さんは1人になったけど♪
家族みんなで お母さんを支えてほしい♪
お父さんの死は きみの新しい誕生でもあるんだ♪
きみは お父さんに似ている♪
彼はいつも きみの中にいる♪


麻薬中毒で34歳で亡くなったリトル・フィートのローウェル・ジョージ。
その時残された5歳の娘に、ジャクソン・ブラウンはこの歌を贈りました。
ジョージはJBの3つ上の友人で、曲つくりでも協力していました。
ちなみにこの曲の印税は、ローウェル・ジョージの娘にわたります。
ジャクソン・ブラウンで、オブ・ミッシング・パーソンズ♪



桑田の17年8月発売ニューアルバム♪

がらくた (初回生産限定盤A)

がらくた (初回生産限定盤A)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 2017/08/23
  • メディア: CD




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