So-net無料ブログ作成

【アマゾンが描く2022年の世界】書評と要約 [本/Biz経済]


アマゾンが描く2022年の世界 すべての業界を震撼させる「ベゾスの大戦略」 (PHPビジネス新書)

アマゾンが描く2022年の世界 すべての業界を震撼させる「ベゾスの大戦略」 (PHPビジネス新書)

  • 作者: 田中 道昭
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2017/11/18
  • メディア: 新書


【アマゾンが描く2022年の世界/田中道昭/17年12月初版】


このまえテレビのニュースで「アマゾン・ゴー」をみかけてびっくりしました。
無人コンビニです。ぼくの知らない間に、世界はこんなにも進んでた。
電気自動車の自動運転なんかも、すぐに実現されそう。

世界中が「アマゾンされる」ことに震撼する。との1冊。
アマゾンの時価総額は2017年時点で4700億ドル。
2016年の売上は1360億ドル。巨大企業です。

立教大学ビジネススクール教授が、学術的にアマゾンを解説していきます。
章立ては以下。

序章:なぜ今アマゾンに注目が集まっているのか
一章:アマゾンの大戦略を5ファクターメソッドで読み解く
二章:なぜアマゾンは「現実世界」に参入するのか
三章:アマゾンの収益源はもはや「小売」ではない
四章:ジェフベゾスの宇宙戦略
五章:アマゾン、驚異のリーダーシップ&マネジメント
六章:アジアの王者「アリババの大戦略」と比較する
七章:ベゾスは真の顧客第一主義者か、それとも利己主義者か


さっそくですが、以下の要約読書メモを。
・2022年近未来のアマゾン
・アマゾンのドル箱はAWS
・サイバー技術大国イスラエル
・アマゾンエコーとGE
・日本の非プライム会員は損をしている
・最新のリーダーシップ論
・じつはすごいアリババ


▼広告▼





2022年、近未来のアマゾン


佐藤さんは「アマゾン365」という、無人コンビニ店舗のオープンカフェスペースにいる。

「アマゾン365」は、アマゾンが17年8月に傘下におさめた、
高級スーパーマーケット「ホールフーズ」の一業態だったものを、
無人コンビニ「アマゾン・ゴー」と融合させたもの。

リアル店舗+EC拠点+宅配拠点+イートインカフェ+シェアオフィスなサードプレイス。
EC用の試着室や宅配ロッカーも完備。高級レストランの宅配サービスも実施。
「アマゾン365アプリ」では店舗商品がECでも購入可能。
アプリでは詳細な商品情報(生産者情報など)も掲載。

佐藤さんはおしゃれなメガネをかけてるが目が悪いわけじゃない。
「アマゾングラス」というメガネ型ウェアラブル機器。
「アマゾンアレクサ」という音声認識AIと接続され、話しかけるといろんな機能が起動する。
骨伝導システムでイヤホンがなくても音声を聞くことができる。

「アレクサ、ぼくの心境に合った曲をかけて」
佐藤さんが聴いてるのはアマゾンが「ビッグデータxAI」で佐藤さんのためにつくった曲。
いま流れてるのは、ピアノに自然の川や虫の声が合成されたリラクゼーション音楽。

音楽以外にも佐藤さんのスマホには、
「世界で佐藤さん1人のためだけ」に合成された新聞・雑誌・小説・ゲーム・広告が提供される。

先月はアマゾンで自分専用のTシャツとズボンを買った。友人とハイキングに行く前に、
「アレクサ、ぼくに似合うスタイルとカラーでTシャツとズボンをリコメンドして」
と話しかけ、リコメンドされたものの中から選んだ。

「アマゾン365」アプリの中には、お弁当のレーティングやレビューも書かれてる。
店舗の商品は自宅でアプリから注文して宅配で受け取ることも可能。
在庫管理、商品補充、サプライチェーン、需要予測、販売計画、商品管理、
スタッフ管理、顧客管理などはAI化された。

浅草にある「アマゾン365」店舗は「アマゾンプライム」の公開スタジオも併設。
「アマゾンスタジオ」という製作部門が独自の番組制作を手掛けている。

近年消費者はあまりにも多くの番組の中から、
視聴するものを自分で選ぶという時間すら、ストレスと感じるようになった。
365日24時間流しっぱなしの番組が、オンディマンドより人気を集めるようになった。

公開スタジオでは、24時間ノンストップでネットならではの双方向型ニュース番組を放送。
アマゾンにとっては視聴データさえもビッグデータの一部。
ニュース番組でもリアルタイム表示される視聴率によって、
ニュースを取り上げる時間も変化させる。

佐藤さんは店舗を出るとき宅配ロッカーから、
自分の目的地の途中にある会社に届ける、書籍の荷物を取り出した。

スマホアプリによって本人確認のセキュリティも万全。
一般の人が会社の行き帰り時間を利用して宅配を行うサービスは「アマゾンフレックス」といって、
米国でスタートしたが、日本でも規制緩和でサービスが提供された。
佐藤さんはアマゾンクラウドサービスから委託を受けてる。

アマゾンは2017年宅配危機で、ヤマトから4割の値上げを受け入れざるを得なかった。
危機感を強め、独自の宅配網を新興宅配業者とともに完全整備。
宅配ロッカーもアマゾン365の店舗網も含めて全国3000か所に設置。
経済特区内ではドローン配達も開始された。

千葉の経済特区内にある佐藤さんの実家では、
アマゾンが運営する飛行船型空中倉庫を経由して、
庭に設置されたドローン専用受け取りスペースに、
アマゾンプライムから毎週水曜に食料品が届けられる。

佐藤さんは店舗を出るまえにチョコレートをかばんに入れた。
店舗を出ると佐藤さんの「アマゾンペイ」から自動的に代金が引き落とされた。




アマゾンのドル箱はAWSというクラウド


ネット通販を支えるため開発したクラウドコンピューティングの仕組みを社外に開放。
アマゾンのクラウドビジネスはAWSという。世界のクラウド市場の3割を占める。

今やAWSはアマゾン全社売り上げの9%、営業利益の74%を占める。
アマゾン全体の利益率が3%に対し、AWSの利益率は25%に及ぶ。
AWSは公開以来60回以上の値下げを繰り返すが、それでもこの利益率。




サイバー技術大国イスラエル


イスラエルは四国ぐらいの土地に大阪府ぐらいの人口。
しかしAI、自動運転、サイバーセキュリティで米国を凌駕するほどの技術大国。
軍事と民間が表裏一体。敵国に囲まれる緊迫した状態のため。

人材投資がスゴイ。小学校からプログラミング教育が始まり、優秀な子をウォッチ。
彼らが18歳になると「8200部隊」という米国の国家安全保障局のような機関に所属させ、
最先端の軍事技術の開発にあたらせる。
イスラエル国民は全員18歳になると兵役に就く。
そのなかで国から特別に選ばれた少数精鋭の部隊。

米国と違うのは、軍事技術の民間への転用を促進してる。
8200部隊を辞めたものは多くが起業する。

イスラエルがサイバーセキュリティの最先端だとすると、日本は極めて遅れている。
実はいま三菱UFJなど日本の大手企業はAWSに移管する動きがある。
コストだけでなく、サイバーセキュリティで選ぶならアマゾン。

ITの世界では衆知だが、日本のレベルは相当低く後進国。
日系企業は機密にしてるつもりでも、
中国企業には「ダダ漏れ状態」「リアルタイムで情報が盗まれている」
といっても過言ではない状況。

あまりにも無防備な日本企業。自助努力では防ぎようがない。
そこでコストが安く安全性の高いAWSを使うという流れが加速している。




アマゾンエコーとGE


アマゾンエコーは2015年発売開始。価格は180ドル。すでに1000万台出荷。
「今日の天気は」「スタバでコーヒー注文しといて」「ニュースを読み上げて」
と話しかけると様々な仕事を実行してくれる。エコーから操作できる家電も、
テレビ、照明、エアコン、トイレなど多岐にわたる。

「スキル」という機能で外部サービスと連携。
銀行残高を調べたり、ピザを注文したり、ウーバーを呼んだり。
「スキル」を追加するとスマホアプリのように機能を拡張できる。

アレクサはエコーに搭載された音声認識技術。アレクサはオープンソース化されている。
すでに多くの企業がアレクサ搭載の、家電、クルマ、サービスを開発。その数は700以上。
インダストリアルIOTの代名詞GE。アレクサ対応のIOT家電をすでに数多く発売。
コーヒーメーカーやらオーブンやら。アレクサはすでに競合より一歩先の地位。
アマゾンはさらに「アレクサファンド」を立ち上げ、ベンチャー企業に投資もしてる。




日本の非プライム会員は損をしている


アマゾンプライム会員。アマゾン側のメリットは囲い込み。
プライム会員になると購買頻度が増え客単価が高くなる。
米国では8500万人(人口は3.2億人)の会員がいる。年額99ドル(1万1千円)。
日本での年額は3900円。半額以下と安価。

これはアマゾンの北米事業とAWSの利益を、
北米以外の事業への展開に投資してるから可能になっている価格戦略。
まさに日本では「非プライム会員は損している」。


▼広告▼





最新のリーダーシップ論


米国のリーダーシップ論。
グローバルリーダーシップが確立するには、
社会や地域のソーシャルリーダーシップ論が確立されていなければならず、
そのためには企業や組織のチームリーダーシップが、
それが確立するにはセルフリーダーシップが確立されていなければならない。
というのが最新のリーダーシップ論。

セルフリーダーシップとは、自分自身をリードする方法。
かんたんにいうと、自分の機嫌を取る方法。自分をその気にさせて目標に近づけていく。
導いていく。そしてメンバー1人1人にセルフリーダーシップを発揮させるよう後押しする。
それこそがリーダーシップ。

じっさい米国のMBAリーダーシップ論を学ぶと(必修科目で1年間)、
全体の8割がセルフリーダシップについて費やされる。
それだけセルフリーダーシップが重要かつ難しい。

アマゾンも「セルフリーダーシップ」を組織全体のリーダーシップの根底としている。




じつはすごいアリババ


アマゾンを既に凌駕している。日本ではあまり知られてないが。
検索のパイドゥ、SNSのテンセントとならぶ、中国3強IT企業。

創業20年弱。2016年流通総額は57兆円。
時価総額は2017年10月時点で53兆円。アマゾンの時価を上回る。

事業の柱となるECサイトは、
BtoBのアリババドットコム、CtoCのタオパオマーケットプレイス、
BtoCショッピングモールの「天猫Tmall」を展開。

物流事業、リアルショップ、クラウド、金融事業も手掛ける。
とりわけスマホ決済の「アリペイ」は銀行が全国に行きわたってない中国で、
浸透しきっており、アリペイでないと支払いできないショップも珍しくない。

中国人にとってアリババのジャックマーは「神さま」「英雄」。
「中国のためにインフラを整備する」という目標を掲げる。

スマホアプリのみで支払いができる新型スーパー「フーマー鮮生」の展開、
地方では「農村タオバオ」を3万店以上、無人コンビニも営業開始。

物流もこれまで5兆円かけて24時間配達可能な物流ネットワークを急速に拡大。
5年以内に中国国内はどこでも24時間以内、世界中どこでも72時間以内と豪語。

金融もアマゾンを凌駕。
資金量はメガバンク並み。アリペイは世界最大級の決済サービス。

アマゾンのベゾスは「火星人」と言われ人間的には変わり者。
ジャックマーは「神さま」と慕われる。ベゾスは幼少から学業優秀な天才。
ジャックマーは高校受験に2度失敗。大学受験に3度失敗している「劣等生」。
中国では「劣等生」出身だったことも大人気の要因になっている。

日米欧の金融関係者は認めたがらないが、専門家によるとフィンテック最先進国は中国。
「リープフロッグ」のため。

ECサイトのアリババというよりアリペイのアリババ。
アリペイは中国全土で4.5億人に利用されるスマホ決済サービス。
中国におけるオンライン決済の5割、モバイル決済の8割のシェアを持つ。





今回は、1月号ミュージックマガジンで紹介されてたイスラエル音楽を。
ユーチューブ漁ってけっこう気に入ったギリ・ヤロです。英語かアムハラ語で歌う。
以下はミュージックマガジンのイスラエル記事、抜粋要約です。

ギリ・ヤロはイスラエル育ちのエチオピア系ユダヤ教徒。ダブというかボブマーリーっぽい。
84年エチオピア大飢饉のとき、4歳で難民として家族とイスラエルにやってきた。

1970年帰還法改正でユダヤ人とは「ユダヤ教徒もしくはユダヤ人の母親から生まれたもの」、
と定義された。ユダヤ人はイスラエルに居住でき市民権を得ることができる。
ギリ・ヤロはユダヤ教徒。

13年のデータではイスラエルの総人口は802万人。
そのうちユダヤ人が602万人。アラブ人166万人、その他32万人となっている。
アラブ人とはガザのパレスチナ人と同じ人々だが、イスラエル建国後もイスラエルに留まった人。
イスラエルのユダヤ人もアシュケナージに対して、セファルディとミズラヒムの合計は半々。

アシュケナージ:ドイツや東欧に暮らしていた人とその子孫
セファルディ(スファラディ):モロッコなど環地中海域のディアスポラのユダヤ人
ミズヒラム:イラクやイエメンなどアラブ世界にルーツがあるユダヤ人

アシュケナージにはソ連崩壊後にソ連から来たユダヤ人も含まれるが、文化的背景が違う。
従来のアシュケナージは、もはや全イスラエル人の3~4割ほど。



ふと思ったのですが、本物のユダヤ人はスファラディの方ですよね。
世界のユダヤ人1800万人の10%、180万人ぐらいしかいないですが。
アシュケナージはローマ帝国とイスラム帝国が衝突した時、真ん中にいたハザール(カザール)王国。
イスラムとキリストの宗教的干渉を逃れるため、国王は国民全員をユダヤ教に改宗した。
結局モンゴル帝国に滅亡させられる。そのときの難民がアシュケナージ。
旧約聖書とまったく関係ない民族。あの辺に白人はいなかった。

まあロスチャイルドを始め、マルクス、フロイト、アインシュタインなど、
世界的に有名なユダヤ人は全員アシュケナージなんですが。


世界はいろいろ複雑やけど、音楽は国境を越えて届いてくる。Gili Yalo で、Ashkeru♪




GILI YALO

GILI YALO

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: SPACE SHOWER MUSIC
  • 発売日: 2017/12/06
  • メディア: CD



(関連記事)
【ジェフ・ベゾスの生い立ち】~「ワンクリック ジェフベゾス率いるアマゾンの隆盛」
http://donhenley.blog.so-net.ne.jp/2012-12-04

【インターネットの次に来るもの/ケヴィン・ケリー/16年7月初版】
http://donhenley.blog.so-net.ne.jp/2016-08-30

【アマゾンと物流大戦争/角井亮一/16年9月初版】
http://donhenley.blog.so-net.ne.jp/2016-11-30

【ゴールドマンサックスが解れば世界経済を操る大謀略が見えてくる/10年11月初版】
http://donhenley.blog.so-net.ne.jp/2011-06-25


▼広告▼



nice!(13)  コメント(14)