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【超入門 失敗の本質】要約まとめ [本/Biz経済]






「超」入門 失敗の本質 日本軍と現代日本に共通する23の組織的ジレンマ

「超」入門 失敗の本質 日本軍と現代日本に共通する23の組織的ジレンマ

  • 作者: 鈴木 博毅
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2012/04/06
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


【超入門 失敗の本質/鈴木博毅/12年4月初版】
先週のくまざわ書店のビジネス書ランキングでは3位ぐらいだったかな。
4位には元本の「失敗の本質」が入ってました。この光景、既視感があります。
もしドラとマネジメントが揃って売れてた時のようです。なんか若干ブームですね。
帯には10万部突破とか。

で、これだけ売れてるので面白いのかと思うと、たいしたことない(笑)。
たいていの本は付箋(僕はメモ)だらけになるのですが、ないんです。。
なぜか考えてみると、「永遠のゼロ」を読んで日本軍の失敗の本質を既に感じてしまってるからかなぁと。

とはいえビジネス本でこれだけのベストセラーになると、サラリーマンの基本常識扱いされて、
知らないとアホ扱いされても困るので、この本のポイントだけメモを残しておきます。

「失敗の本質」とは84年の本で、日本が大東亜戦争で負けた理由を、
国力の差ではなく作戦や組織による「戦い方」の視点から解説した本です。
日本軍の六つの作戦、ノモンハン事件、ミッドウエー作戦、ガダルカナル作戦、インパール作戦、
レイテ作戦、沖縄戦を分析して、組織の敗因と失敗の原因について精緻な解説が読めます。

本書「超入門失敗の本質」では、現代の日本人のために「失敗の本質」が描く組織論のエッセンスを、
23のポイントに絞ってわかりやすく抽出しています。
23のポイントを、日本軍の失敗、それに追加して現代の日本企業の失敗と絡めて解説するという手法です。


以下に23のポイントを列記します。意味を極力1行で補足しました。


<戦略性>
1.戦略の失敗は戦術で補えない
太平洋の駐留基地の7割近くが、じつは戦略上無意味だった。戦力を集中できなかった。

2.指標こそが勝敗を決める
インテルの指標は「活用しやすさ」、日本企業は「処理速度」

3.体験的学習では勝った理由はわからない
たまたま成功(体験的学習とよぶ)しても、その成功要因を把握しないと長期的には敗北。

4.同じ指標ばかり追うといずれ敗北する
ゼロ戦は運動能力に優れ無敵だったが、米軍は火力と防弾能力を(違う指標)高めた。


<思考法>
5.ゲームのルールを変えた者だけが勝つ
海軍の猛訓練により夜間見張り員の視力は8km先の軍艦の動きを察知した。
米軍は夜間視力が高くなくても、敵を捉えるレーダーを開発。

6.達人も創造的破壊には敗れる
ゼロ戦の達人パイロットも、米軍の新兵器当たらなくても破裂する弾丸や、
2機1編隊の運用により無力化される。

7.プロセス改善だけでは、問題を解決できなくなる
プロセス改善とは同じ手法の改善。白兵銃剣陸軍は大東亜戦争の初期は無類の強さを誇ったが、
照明弾で得意の夜襲を封じられると限界にぶちあたった。


<イノベーション>
8.新しい戦略の前で古い指標はひっくり返る
戦闘の勝敗を分けるのは鉄量であることに気がついた堀参謀は、硫黄島などで鉄量を無力化する。
艦砲射撃が効果を発揮しない島の中央部に防護陣地をつくり、水際攻撃を避け、
防御壁はコンクリート厚2.5メートル。

9.技術進歩だけではイノベーションは生まれない
ジョブズは価格や処理能力ではなく、お洒落なデザイン、感覚的な操作性、
ネットワーク型の利便性などで戦った。

10.効果を失った指標を追い続ければ必ず失敗する
コダックは破産し富士フィルムは生き残った。

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<型の伝承>
11.成功の法則を虎の巻にしてしまう
勝利の本質ではなく、型だけ受け継ぐ。海軍は秋山真之の30年前の「海軍要務令」を権威として伝承していた。

12.成功体験が勝利を妨げる
インテルはアイデンティティであるDRAMを捨てて成功した。

13.イノベーションの芽は組織が奪う
レーダーの中核技術の電力磁電管(マグネトロン)の研究は日本が先行していた。
軍部はこんなものは使えないと、既存の認識を変えることができなかった。


<組織運営>
14.司令部が現場の能力を活かせない
日本軍上層部は権威主義で現場への無理解。米軍は現場の自主性と独立を認める。

15.現場を活性化する仕組みがない
米軍は現場と司令部を1年でローテーション。日本軍は上層部は固定化。

16.不適切な人事は組織の敗北につながる
米軍は勝てない提督や卑怯な司令官を更迭。日本軍は意欲さえ見せれば成果は問わない。
能力の無い人物を社内に放置すれば、競合企業を有利にするだけ。


<リーダーシップ>
17.自分の目と耳で確認しないと脚色された情報しか入らない
米軍は直接リーダーが現場を確認する。日本軍は階層でフィルタリングされた情報しか届かなかった。

18.リーダーこそが組織の限界をつくる
自分のプライドを守るために、目の前の事実や採用すべきアイデア、優れた意見を無視してしまうリーダーは、自分が認識できる限界を組織の限界にしてしまう。

19.間違った勝利の条件を組織に強要する
負ける戦を勝てると間違った判断で部隊に強要すると、集団は悲惨になる。

20.居心地のよさが問題解決能力を破壊する
ぬるま湯の組織は、緊張感、使命感、危機感を維持できないので戦えない。


<日本的メンタリティ>
21.場の空気が白を黒に変える
「海軍将兵が陸兵になる覚悟を決めたのだから、大和特攻は当然である。」
実際は作戦として形を為さないのだが、男の覚悟に流された。

22.都合の悪い情報を無視しても問題自体は消えない
グループシンク(集団浅慮)やサンクコスト(既に投下した費用)について理解しすぎると、
影響下にある集団は結論ありきの議論をする。

23.リスクを隠すと悲劇は増大する
安全運転する事と、保険をかける事は意味が異なる。
リスクを考えずに進軍した日本軍と、原発は重なるものがある。
最悪の状態はいつも考えておくべきこと。ショックアブソーバー。


Randy Newman - In Germany Before The War 僕は河を見ながら 海のことを考える♪




(関連記事)
【負けるはずがなかった大東亜戦争/倉山満/14年8月初版】
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なぜフランスはテロに狙われるのか?
http://donhenley.blog.so-net.ne.jp/2015-11-14-1

【アメリカが隠しておきたい日本の歴史/マックス・フォン・シュラー/16年11月初版】
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扶侶夢

この類の書物は、余程観点が斬新か又はタブーの領域に踏み込むかしないと、ほとんど言い尽くされていてインパクトは弱いかも知れませんね。
by 扶侶夢 (2012-09-08 14:15) 

ヒサ

今回も大変勉強になりました。
ありがとうございます。

成功・失敗の定義の仕方にもよると思いますけど、
経験に基づく戦略や戦術にたよっていると、いつか
必ず誰かに追い抜かれるのは事実だと思います。

変化する状況に見合った作戦を考え続けることが
唯一の解のような気がします。
(もちろん失敗するケースの方が多いのでしょうけど、
 考えるのをやめたらそこで終わりなのではないかと・・・)

オールマイティに通用する都合の良い「虎の巻」があれば
良いのですけどね(笑)

by ヒサ (2012-09-08 14:16) 

seawind335

私も元本は読みました。
この手のフォロー本は、難易度が高いのでしょうね。
by seawind335 (2012-09-08 16:20) 

don

扶侶夢さんこんにちは!
>余程観点が斬新か又はタブーの領域に踏み込むかしないと
そうなんですよね。たまに、観点が斬新なものはあrますが、
結論が同じなので(笑)。読まなきゃいいのですが、売れるてると
つい読んでしまいます^^
by don (2012-09-08 17:43) 

don

ヒサさんこんにちは!
こちらこそ、ありがとございます。г○

>変化する状況に見合った作戦を考え続けることが
 唯一の解のような気がします。

そうなんでしょう。だけど一度成功しちゃうとなかなかそこから
抜けれないですよね。定期的、意識的にスクラップ&ビルド
が必要なんでしょう。でも業績がいいときはやらない。

また業績が悪いときは、上が変わるとすぐに組織をいじる(笑)。
組織のいじりすぎ病も、そんなのでたいして変わらない感が
あって、困りものです。

おっしゃるように虎の巻が欲しいですね^^
by don (2012-09-08 17:51) 

don

seawind335さんこんにちは!
お、さすが!元本読まれてるんですね。文庫だけで54万部とか。

ぼくは立ち読みパラパラです。超入門での
欲求不満が、今回の元本の売上につながってるでしょう[__犬]
by don (2012-09-08 17:54) 

hanamura

大事件の失敗が、エライのか?そうなのか?大失敗?
私は今日、せっかく印刷した目的地の地図を忘れ、大失敗!
でも、親切なタクシー・ドライバーに助けられました。小ちぇ!
by hanamura (2012-09-08 20:57) 

song4u

現実的に、どこが良かったのかが明確でないこともかなり多く、それゆえ
成功から学べるものは数少ないです。
その点、失敗の原因は100%ではないにしろ、見通せることが結構多い。
・・・というのが、ぼくのこれまでの経験値です。

成功から得られるものは僅かですが、失敗から学ぶことは実に多いです。
大袈裟に言えば、成長の記録は失敗の歴史と言い換えてもいいぐらい。
残念ながら、ぼくはこの本は読んでいませんが、失敗を振り返ることが
重要だという訴えには、一も二もなく同意するものです。^^
by song4u (2012-09-08 21:32) 

Azumino_Kaku

おはようございます。
第二次大戦の米軍(対日本戦)の強さは圧倒的な物量だけではないということがよくわかりました。
by Azumino_Kaku (2012-09-09 09:25) 

rtfk

お早う御座います^^)
両方共読んでおりません~(汗)
ご解説楽しく拝読して思った感想をば・・・

人間は思考や志向、手法や考察法において
ひとつの流れを見つけると一瞬安心して
暫くの間それに身を任せてしまう傾向があるように思えます
その時間の長さが人によって随分異なるのでしょうね。。。
私ははて???(汗)

by rtfk (2012-09-09 10:39) 

haku

この本、読んでないので、donさんのまとめ、とても勉強になります!
勉強になっても行かせるかどうかは、自分次第ですが... ^^;
by haku (2012-09-09 11:00) 

don

hanamura さんこんにちは!
親切なタクシー運ちゃんがいてよかったですね。
いなかったら、エライことになったかも[__犬]
by don (2012-09-09 14:57) 

don

song4uさんこんにちは!
>成功から得られるものは僅かですが、失敗から学ぶことは実に多いです。
ぼくの場合は、たいした成功もしてないので、得られるものが
なんなのかよくわかりません^^;

ただ成功者の本が、本屋には山と積まれています。あれを見るたび
に、勝てば官軍と言うか、後付で自分の経験を語ったのだろうなと
思っています。

たとえば僕が社長になって、会社の業績がうなぎ上りになったとします。
そうすると僕は、「酒の誘いは断らず、本はたくさん読んでメモを残して
いた」と語るでしょう。それが原因で成功につながったかどうかはわかりま
せん。すべてタマタマでしょう。

失敗の本質も、この本に書いてあることはたしかにどれもダメなこと
だけど、現実はそんなに単純な事例は少ないと思っています。

と言い切っちゃうと、なんの面白みもないので、色々と失敗の本質を
探ってるのが楽しいのかも。チルチルミチルみたいなものでしょうか[__犬]


by don (2012-09-09 15:16) 

don

Azumino_Kaku さんこんにちは!
物量もそうなんでしょうけど、あの国の先進性に負けたような
気がします。だけど今の日本は捨てたものじゃない。
為替さえ円安になれば、もう一度日本の製造業は復活できると
信じています。[__犬]
by don (2012-09-09 15:22) 

don

rtfk さんこんにちは!
おっしゃるとおりですよね。
あるポジションに到達すると、ついくつろいでしまいます。
僕なんかなまけものなんで、特に変化を好みません。

時折走り続ける人がいますが、あの原動力はなんだろう。
なにかのコンプレックスだろうか、なんてことを考えてしまいます[__犬]
by don (2012-09-09 15:26) 

don

haku さんこんにちは!
こちらこそ、ありがとうございます。
ぼくの場合もメモを残しただけで、何にも
いかせそうにありませんが[__ふらふら]
by don (2012-09-09 15:29) 

heroherosr

大和は、こんな立派な戦艦を残して負けたらみっともないという、訳のわからない理由で特攻したそうですね。
by heroherosr (2012-09-09 17:28) 

don

heroherosr さんこんばんは!
そ、そ~なんですか?
海軍兵士の命が軽すぎて。捨て駒ですか・・・[__もうやだ~]
by don (2012-09-09 22:28) 

DON

失敗の本質。
今日たまたま蔦谷書店でてに取ってました(^^ゞ
買いませんでしたが(汗
by DON (2012-09-09 22:28) 

mignon

超失敗ですか?
私は失敗の繰り返しです。
でも3回は同じ失敗はしないというのが私の鉄則です。
あ~子育てももう失敗してるかもって言ったら娘が可哀そうですね。
by mignon (2012-09-09 23:12) 

銀狼

お恥ずかしながら両方とも読んでおりません・・・^^;
要約されたポイントを拝読させて頂きましたが、
何点か耳の痛い事が・・・;^_^A
変化の必要性を感じていながら、
それに対応出来ていない自分の現状を考えるとなぁ・・・orz
by 銀狼 (2012-09-10 23:13) 

ikuradon

読んでみたいのですが、日本は失敗例としか取り上げられいところが自虐的で抑圧されている様な気がして、今一歩踏み出せないですね。
日本人が陥りやすい失敗例が列記してある本ならば
逆に、日本人が成功した例を分析して書いた本を読んでみたい。
日本人はこの様に考えるから成功した、その例と比較出来る方が、積極的に生きて行けそうです。


by ikuradon (2012-09-11 03:41) 

don

DONさんこんばんは!
お~、よく本屋さんに行かれてますよね。
今回も娘さんと一緒ですか?いいですね^^

本は買わずに図書館で借りるのが一番です[__犬]
by don (2012-09-11 20:58) 

don

mignon さんこんばんは!
子育てがうまくいくというのは、どういう結果のことをいうのでしょう。

自分の思い通りの子供が成功ならば、それは実は失敗だと
思います。親のイエスマンなら社会に出てまず、失敗します。

ジョブズなんか親から捨てられても、世界に良い影響を
与えています。(ん?ほんとに良い影響かな?)

ぼくが思うには、mignonさんのお子さんも、きっと
素敵な大人になると思いますよ[__犬]


by don (2012-09-11 21:08) 

don

銀狼さんこんばんは!
こちらこそすいません。ぼくもタマタマ読んだだけなのに、
えらそうなこと書いて^^;

脳科学の本を読むと、人間の行動の80%はルーチンだそうですね。
人は自由だと言いながら、じつは自由な部分は20%程度だそうです。

なにが言いたいかというと、変化は誰にとってもしんどいこと
だということです。ふつうは尻に火がつかないとやりません。

やれる人はすごい人だとうことです。[__犬]
by don (2012-09-11 21:14) 

don

ikuradon さんこんばんは!
あ~、よくわかります。ぼくも水戸黄門好きですから。
せっかく時間使うなら、嫌な思いしたくないですよね。

昔でいうと唐津一、最近では三橋貴明あたりの本が
自虐じゃないのでハッピーになれます。

わりと自虐史観の反発で、最近の40代の作家さんは
前向きな本が多いような気がします。

あ、あとブログをされてるのなら、リンクを貼って頂けたら
ご訪問できるのでお願いします。ソネブロ同志ならアイコン
で訪問できますが、他のブログの人との交流方法が
いまいちわかってないので。(すいません素人で)[__犬]
by don (2012-09-11 21:21) 

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