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村上春樹「かえるくん、東京を救う」英訳完全読解 [本/文学芸術]






村上春樹「かえるくん、東京を救う」英訳完全読解

村上春樹「かえるくん、東京を救う」英訳完全読解

  • 作者: 村上 春樹
  • 出版社/メーカー: NHK出版
  • 発売日: 2014/07/16
  • メディア: 新書


【村上春樹「かえるくん、東京を救う」英訳完全読解/NHK出版/14年7月初版】

これ、無性に欲しくて買おうかなと思ってる本です。どうしよかなぁ。「読書ブログ」なんかやってると、カツオやマグロみたいに、ずっと新しい本を読み続けないといけない。ほんとはこの本みたいな本をくり返し読みたいのですが、余った時間はずっと新刊本読んでるからなぁ。買っても積読になるんだろうなぁ。この本をボロボロになるまで読んでみたい。

『2013年10月から2014年3月にかけて、NHKラジオ「英語で読む村上春樹」で取り上げられた「かえるくん、東京を救う」。 番組では短編の英訳を18のセクションに分け、1回に1セクションずつ、日本語の原文と対照しながら、半年かけて最初から最後まで精読・味読した。英訳はアメリカ版とイギリス版で若干の綴りなどのちがいがあったが、アメリカ版を採った』




村上春樹の良さは文体にあるのですが、それがどこまで英語で表現できるのか。常々疑問に思ってました。とはいえ2か月ほど前にNYタイムスで「色彩を持たない多崎つくる~」がベストセラー1位になってた事を考えると、文体以外にも世界的な普遍性があるのかもしれません。

DSC_0447.JPG

この本の構成は、右側に本文、左側に英訳となっています。英訳はジェイ・ルービンという人がやってます。村上春樹が自分でやってるわけではない。両方を読み比べると、なんかいろんな発見があります。




DSC_0448.JPG

さらにTranslation Notesとして翻訳のポイントの詳細を解説しています。これが色々興味深い。原文のシンプルな感じを出そうとして、英訳も複文じゃなく、できるだけ単文を用いてる。とか。

原文の「かえるくん」と「蛙」の区別を、英訳ではFrogとfrogで区別している。Frogと大文字にすることで、この蛙の名前(もしくはニックネーム)であるということが理解できる。とか。

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Hmm。なるへそ。とはいえやっぱり原文の「かえるくん」というゆるい感じは、英語では表現できないんですねぇ。そこの味わいがなかったら、村上春樹の面白さは正直言って半減すると思うのですが。彼のユーモアや優しさは、こういう言葉のチョイスや文体から来ていると。

ただ単にストーリーの面白さだけを追求すると、大衆文学の石田衣良のほうがよっぽど面白く、ノンストップ本です。ぼくが外人だったら、石田衣良のほうを買うと思う。



ストーリーでもない、文体でもないとすると、村上春樹が世界で売れる理由はなんだろう。。

まず教養という部分は通奏低音として必要でしょう。これがないと物書きとして相手にされない。やっぱ、カシコないとあかん。

センスの良さというのもあるかもしれない。音楽や酒やファッションなんかの趣味。文面から読み取れるライフスタイルがいい。流行を追わず、嫌味にならず。

あと謙虚さか。ライフスタイルのカッコイイ人というのは、読んでると嫌味になる。それを村上春樹の場合は、文体(アホっぽさ)や謙虚さ(ブルーズを感じる登場人物)で打ち消してるのだと思う。要は下からモノを言ってる。

河合隼雄(ユング派)的な世界観というのも、人気の下地になってるかな。ここが本丸かも。河合先生の言葉は滋味あふれてますが、一つ大好きな名言を以下に。



『 「のぞみはもうありません」
と面と向かって言われ、私は絶句した。
ところがその人が言った。
「のぞみはありませんが、光はあります」
なんとすばらしい言葉だと私は感激した。


このように言ってくださったのは、
もちろん、新幹線の切符売場の駅員さんである。 』



ちなみに「かえるくん~」の原文は「神の子どもたちはみな踊る」という短編集に収録されています。なんとなくドラゴンボールを彷彿とさせる作品です。人知れず地球を救ってる。主人公の信金マンがいい。自分を犠牲にして、周りを幸せにして、偉ぶるわけでなく、不器用に生きてる。そんな主人公が巨大な蛙に誘われて、東京の危機を救うという。人知れず。



物欲の秋です。もうひとつ欲しいもの。ジャクソンブラウン6年ぶりのNew Album-Standing in the Breach。

渋めのフォークロックアルバムということで、評判がいいです。たまってたアマゾンギフト券は、無線ルータを新調したので使い切ってしまった。たまるまで待つべきか。To be or not to be, that is the question.





Standing in the Breach

Standing in the Breach

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Inside Recordings
  • 発売日: 2014/10/07
  • メディア: CD



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コメント 16

DEBDYLAN

コノ本も読みたいけど、
ジャクソン・ブラウンの新譜、僕も早く聴きたいっす!!

by DEBDYLAN (2014-11-04 23:23) 

hanamura

私の人生、静岡への帰省は、ひかりです。
by hanamura (2014-11-05 06:25) 

獏

この本を買って たまには英語を頭に入れる作業を(@w@;))

by 獏 (2014-11-05 07:58) 

共産党と社民党の消滅を望む

尖閣騒動の煽りで中国の書店から自分の作品が消えたと嘆く、朝日新聞への寄稿を読んで、
加害国と被害国との区別もつかぬ村上春樹の幼稚なレベルに驚いた。
丹念に読むと「騒ぎを煽る政治家や論客」への注意を呼びかけるなど、
暗に尖閣の国有化を進めた自国を批判している。
だから中国メディアはこれを歓迎し、全訳まで配信した。
その直後にノーベル文学賞を逃したのはよかった。
by 共産党と社民党の消滅を望む (2014-11-05 09:37) 

heroherosr

私は今新しく買った本は積読にして、井沢元彦さんの「逆説の日本史」を読み返しています、11巻まで読みました。
by heroherosr (2014-11-05 18:20) 

銀狼

私の親友で大の村上春樹ファンがいるのですが、
この本も読んだのかなぁ。。。
アイツ、英語苦手だからなぁ・・・^^;
by 銀狼 (2014-11-05 19:50) 

みかん

読書ブロガー、それも人気の方となると、永遠に泳ぎ続けないとならない^^;
なかなか、ジレンマというか難しいところですね(笑)

この本、読みたいし、そのNHKラジオ聴きたかったなぁ~。
こちらで週2回、英語の学校へ行っていますが、やはり英語力というものを
上げていくには、とにかく「読む」ことだそうです・・・。
かえるくんの本、欲しいなあ~。
by みかん (2014-11-06 00:16) 

don

DEBDYLANさんこんにちは~
どうしようかと、いまだに逡巡しています[__犬]
by don (2014-11-06 12:43) 

don

hanamuraさんこんにちは~
田舎に帰るのは、ほんと心の洗濯になりますよね[__犬][__犬]
by don (2014-11-06 12:45) 

mignon

のぞみはなくてもひかりはあるって洒落てるなぁ。
何だか元気が出る一文ですね。
by mignon (2014-11-06 19:33) 

don

獏さんこんにちは~
たまには英語を。
頭は疲れますけどね[__犬]
by don (2014-11-07 12:34) 

don

共産党と社民党の消滅を望む さんこんにちは~

根底にあるのは商売ですか。
みんなそんなもんかもしれないですね。
あと、この年代の人は擦りこまれてそうなった部分が大きい。
心底そう思っているかも。

とはいえ、自分を癒してくれる村上春樹の作品は大好きです。
それはそれ、これはこれで[__犬]
by don (2014-11-07 12:37) 

don

heroherosrさんこんにちは~
「逆説の日本史」面白そうですね。
こんど読んでみようかな[__犬]
by don (2014-11-07 12:38) 

don

銀狼さんこんにちは~
英語嫌いな人には、面白くない本かも。
なんせ英語ばっかりの本ですから[__犬]
by don (2014-11-07 12:40) 

don

みかんさんこんにちは~
人気かどうかは別にして、こんなブログやってると
同じ本に多くの時間をかけれないのが、ちょっと寂しいです。

なんとなくこの本はみかんさんが欲しがるだろうな、と思って
書いてました。村上春樹と英語好き?な人はツボかなと。

予想が当たって、ちょっとニンマリです[__犬]
by don (2014-11-07 12:44) 

don

mignonさんこんにちは~
ねえ。ちょっと洒落てますよね。
オチがびしっと決まってる[__犬]
by don (2014-11-07 12:45) 

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